【書籍紹介】FIRE 最強の早期リタイア術【人生の選択肢を広げてくれる実践の書】

書籍

今回はFIRE(Financial Independence Retire Early; 経済的自立、早期リタイア)における実践の書ともいえるクリスティー・シェン氏の著書を読んだので、ここに要点をまとめます。経済的自立を果たすための具体的な手法と共にご自身の体験も記されています。貧困層、中産階級を経て経済的自立を達成するまでのプロセスから大きな勇気を頂くことができます。これを読み終わった後、生活改善、資産形成に新たな視点が加わることでしょう。

こういう人におすすめです

  1. 新しい生き方を探したい人
  2. 勇気をもらいたい人
  3. 経済的自立を果たすための具体的な方法を知りたい人
  4. 経済的自立を達成した人の体験を知りたい人
  5. リセッション時の個人投資家の合理的な行動を知りたい人

この書籍のポイント

経済的自立のチャンスは誰にでもある

クリスティー・シェン氏はご自身が中国の貧困層出身でありながら30代で経済的自立を果たしました。つまり、貧困層、中産階級、富裕層すべてを経験しています。この事実だけで経済的自立は一部の階級の特権ではなく、合理的な計算と努力次第で誰でも達成できることがわかります。このサクセスストーリーと具体的な行動を知ることで大きな勇気が湧いてくることでしょう。

POTスコアで職業を選ぶ

POT;「Pay-over-Tuition」。このような視点で職業選択を考えたことはありませんでした。POTスコアとは、その職業の給与の中央値と最低賃金の差額を、その職業に就くためにかかった学費で割って求める数値です。POTが高ければ、給料よりも学費の比率が小さいことを示しています。つまり、就職のコストパフォーマンスの数値です。POTスコアには労働強度や生活環境の視点が抜け落ちていますが、シンプルに“どのくらいの学費でどのくらいの給料が得られるか”という計算ができます。POTスコアに基づいて職業選択をするのも一つの手法として良いと思います。夢を追いかけるのはPOTスコアの高い職業で稼いで、FIREした後でも遅くはないとのことです。将来、子供とPOTスコアについて話してみたいものです。

リセッションへの対応方法

クリスティー・シェン氏はインデックス投資を開始した直後にリーマン・ショックに直面しました。ご多分に洩れずご自身も狼狽売りしそうになったようです。しかし、信頼できるパートナーの助言で現代ポートフォリオ理論を忠実に実践しました。積立投資の継続とリバランスです。リセッションから回復した後の経済状態は想像に難くないと思います。リスクとリターンは表裏一体で、勇気をもってリスクをとった人にだけ大きなリターンがあるのです。多くの人はリセッション時に長期分散積立投資の教科書に書かれいることを実践できないと言われています。資産が減っていくなかで、個人投資家はどのように反応し、考え、行動すべきなのかを確認しましょう。

具体的な防衛策を提示てくれる

投資は余剰資金でやるべきだ、現金比率を〇〇%もつべきだ、株式だけでなく債券やコモディティ商品を資産にいれるべきだなど、いろいろなリスクコントロール方法がありますが、それが個人投資家においてどのように作用したのかがこの本には記されています。例えば、配当率の高いETFをポートフォリオに加えることで、リセッション時に資産が減少したときに利回りでFIRE生活を守るという方法は年金が好きな日本人には合っているのではないでしょうか。

目的あっての投資

さて、「FIRE 最強の早期リタイア術」はよくある投資の本なのでしょうか?たしかに長期投資の王道的な要素が多く、巷にあふれる投資の本と類似した点は多いです。しかし、目的がFIREあるはサイドFIREであり、著者のモチベーションの発生源が豊かな人生を送るためであることが他と一線を画すと私は考えています。目的あっての投資であることを再確認させていただきました。自分の目的に合致した方法を選べばよいのです。

まとめ

クリスティー・シェン氏の、FIRE 最強の早期リタイア術について要点を記しました。この書籍は再現性のあるFIREの教科書、あるいはFIREを目指す人を勇気づける本として語り継がれることでしょう。

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