【振り返り】地方・田舎暮らしを2018年から続けて思うこと【2020年12月】

暮らしと住居

2018年に田舎暮らしをスタートし、約2年と半年が経過しました。その間、平和で牧歌的に暮らしつつ、生活の基盤を固めてまいりました。一方で、今年はコロナウイルス感染症の世界的な流行の影響を受け、人口密集地ではない地方とはいえ世知辛さを感じることもありました。勤労者の動向に目を向けると、リモートワークや勤務地に縛られない働き方の推進など、より自由な働き方を選択できる流れが一気に加速した一年だったかと思います。この点については選択肢の自由の観点で前向きに捉えることがきます。また、東京都における人口は2020年6月頃から連続的に減少するなど、上京しない、帰郷する、あるいは移住するなど、人の動きの常識の変化もありました。

(出典:東京都, https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/11/30/02.html)

さて、この約2年半の地方・田舎暮しを振り返って見えてきたこと、感じたことをここに記します。今回はメリット、デメリットで分類せずに、主要なカテゴリーに分けてまとめてお伝えします。なぜならば、メリットとデメリットは表裏一体、両者のバランスがあると考えるからです。これから地方・田舎暮しを考えている方の参考になればと思います

生活コスト

まず、都市部と比較して生活コストほとんど変わりません。田舎の方が物価と住居費が低く、生活コストが抑えられるのではと考える人もいるかもしれませんが、実態は異なります。その最たる理由は、交通手段として自動車を一人一台所有する必要があることと、住居を所有する場合が多いことが考えられます。これらは所有していてもお金は増えず、逆に確実にお金が出ていくものです。私の場合、自動車を所有するだけでこの二年間で合計70万円消費しました。ですが、住居と自動車は田舎暮らしの重要な要素であることには変わりません。したがって、これらをいかに満足度を下げすに低コストで所有(あるいは借りる)できるかによって明暗が別れます。それくらい住居と自動車は金銭面へのインパクトが大きいのです。また、地方だからといって物価が低いということは無いですし、楽天やAmazonなどのEC、そして物流が発達した現在、食費や生活必需品の価格や入手のしやすさは殆ど同じと考えられます。

仕事

勤務を伴う会社員を生業とする場合、明らかに仕事は限られます。大企業の工場や開発拠点があってそこに就職できれば幸いですが、そもそも会社の絶対数が少ない上に高給な職種は更に限定的です。出社を伴わない職業はこの限りではありませんので、リモートワークを採用する企業が増えればもっと選択肢は増えることと思います。したがって、田舎に住みながら右肩上がりの資産形成を目指すには複数の収入源を持つことが絶対条件になります。実際に田舎で財を成している伝統的な地域に住む方々は、サラリーマン+農家、サラリーマン+不動産オーナー、農家+不動産オーナー、会社経営者+不動産オーナーといったように複数の職業を組み合わせていることからも再現性の高さがうかがい知れます。複数の収入源を持つことは時代背景に合致していますので、挑戦する価値は大いにあるはずです。

住宅

住宅について語る前提として、日本ではリセールバリューが高い住宅は殆ど存在しないことと、借りるのと買うのでは借りる方がランニングコストが低く、環境の変化に対応しやすいことを申し添えておきます。したがって田舎で戸建ての住宅を所有するという行為は資産形成上マイナスに作用します。さて、私のように田舎の戸建住宅に価値を感じる人は、やはり広大な敷地と余裕のある家屋に魅力を感じるのではないでしょうか。その恩恵は大きく、庭で育てた野菜やフルーツを味わうことや、近隣をさほど気にせずバーベキューをしたり、意のままにDIYをして遊ぶことができます。また、私の務める会社でもリモートワークが導入されましたが、広く環境の良い部屋を確保できるため快適に作業ができました。更に庭が公園のように使えるので、外出せずとも子供をのびのびと遊ばせることができます。今までは趣味的な要素を重視して田舎の戸建てに住んでいましたが、コロナ禍を経験して、生活ストレスが低いことによる恩恵を改めて感じています。

地域関係

良くも悪くも田舎は助け合いの精神が強いです。田舎あるあるネタですが、お野菜をたくさん頂きます。それも毎日鍋ができるくらい白菜が貰えたりします。自宅で消費できないくらい作っている人も多いので見返りを求める人は実際には少ないです。私の暮らす地域では、お返しをしないと村八分になるということはありませんが、最低限のギブアンドテイクで地域活動には参加しています。具体的には神社の掃除やゴミ拾い、何年か周期で回る自治会の役員などです。これら活動が住んでいるだけで固定的に発生するため、私は時間的固定負債と位置づけています。地域活動は金にはなりませんし、休日が消費されるため、時間単価に無自覚だと大切な時間を失うことになります。しかしながら地域関係を築くことは田舎暮しでは欠かせませんので、適度な距離感を掴んで地域に溶け込むか、地域活動が少ない地域を選んで住むことをお勧めします。田舎でも新興住宅地は地域活動が少ないように感じます。

結び

2018年に田舎暮らしをスタートし、約2年と半年が経過しました。コロナ禍を経て、地方・田舎暮しの良さを強く実感しています。今後の目標は、田舎に住みながら右肩上がりの資産形成を目指すために、近所のおじさんのように複数の収入源を持つことです。また、良い面と悪い面は表裏一体ですから、心地良いところを探すことが大切だと思います。暮らしは人生の土台、舞台です。より良くしていきましょう。

ご参考になれば幸いです。

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