【生活改善】二日酔い対策サプリメント【効果あり】

生活改善

今回は二日酔い対策に効果のあるとされている2つのサプリメントを化学的な視点で考察します。私も実際に試してみて体感的な効果がありましたので、せっかくの楽しい休日を二日酔いで無駄にしたくない方は試す価値があるはずです。

二日酔いに効果があるサプリメント

二日酔いに体感的な効果があるサプリメントは、ナイアシンアミド(ビタミンB3)L-システイン、この2つです。

以下、その効果を詳しく説明します。

そもそもなぜ二日酔いになるのか?

はじめに、サプリメントの効果を理解するために、私たちの体内でエタノールがどのように代謝されるのかと、なぜ二日酔いになるのかについて見ていきましょう。

エタノールの代謝

口から入ったエタノールは胃と小腸から吸収されて、大部分が肝臓で処理されます。このとき、肝臓ではエタノールをアルデヒドに変化させるアルコール脱水素酵素(ADH)と、アセトアルデヒドを酢酸に変化させるアルデヒド脱水素酵素(ALDH)が作用します。最終的に酢酸は血液を通して体内を巡り、水と二酸化炭素まで分解されて呼気や尿中に排出されます。

ここで重要なポイントは、エタノールの代謝はADHとALDHが担っており、そもそもこれらが少ないとエタノールの代謝自体が遅くなります。見方を変えると、お酒に弱い人はADHとALDHが少ないのです。また、ADHとALDHはナイアシン(アミド)を原料として作られるため、ナイアシンが不足するとADHとALDHも不足します。

二日酔いの原因①

二日酔いの原因は主に二つあります。一つ目はエタノールの代謝の過程で生じるアセトアルデヒドの毒性です。二日酔いの頭痛や吐き気などの症状はアセトアルデヒドが原因となって引き起こされます。また、アセトアルデヒドには発がん性があります。お酒を沢山飲む人が食道がんや胃がんになりやすいのはこのためです。

二日酔いの原因②

二日酔いの二つ目の原因はセロトニンが不足することによって引き起こされます。二日酔いの時に強い不安感に襲われたことはないでしょうか?セロトニンには精神安定、感情の制御や心のバランスを保つ作用があり、幸福ホルモンとも呼ばれるほど重要な神経伝達物質です。

アルコール依存症の方が抑うつ状態、慢性的な不安感を紛らわせるために更にお酒を飲むのはセロトニンが不足しているからとも言われています。

アルコールを摂取する→セロトニンが不足する→不安になる→アルコールを摂取する→セロトニンが不足する→不安になる・・・

という負のループです。

飲酒とセロトニン不足の関係は一般にはあまり言及されていないように感じますが、長期的な影響はアセトアルデヒドに匹敵するほど怖いのです。

ここで問題なのは、私たちの体内では、セロトニンとナイアシンが同じトリプトファンというアミノ酸を原料として作られることです。つまり、エタノールを摂取するとエタノールを代謝するためにADHとALDHが必要になるため、その原料であるナイアシンを増やそうとします。その一方でトリプトファンからセロトニンが作られにくくなります。

ナイアシンアミドを摂取する

ナイアシンアミドをサプリメントとして摂取することにより、エタノールの代謝に必要なADHと、アセトアルデヒドの代謝に必要なALDHの原料であるナイアシンアミドを体内に十分に存在させることができます。これにより、エタノールとアセトアルデヒドが代謝されやすくなり、酒が抜けやすく、二日酔いにもなりにくくなります。

また、エタノールとアセトアルデヒドの代謝に必要なナイアシンが既に体内にあるため、トリプトファンからナイアシンを作る必要性が低下します。これにより、トリプトファンからセロトニンを作るルートが邪魔されず、セロトニン不足による不安感などの二日酔いの症状が出にくくなります。

ここで注意が必要なのは、サプリメントはナイアシンではなくナイアシンアミドを選択することです。ナイアシンには血管拡張作用があるため、過剰に摂取するとナイアシンフラッシュと呼ばれる顔面紅潮、皮膚の痒み、ほてりなどの症状が出ることがあります。ナイアシンアミドにはこのような作用はありません。

L-システインを摂取する

L-システインは有毒なアセトアルデヒドと直接反応して、2-メチルチアゾリジン-4-カルボン酸(MTCA)と呼ばれる無毒な安定した物質に変化させる効果があります。また、アルコール脱水素酵素とアルデヒド脱水素酵素の働きを助ける作用もあります。

したがって、L-システインを摂取することにより、二日酔いの原因になるアセトアルデヒドを直接取り除くことができます。更に良いことにアセトアルデヒド自体が少なくなるため、ALDHとその原料であるナイアシンの必要量が減るため、トリプトファンからセロトニンを作るルートが邪魔されず、セロトニン不足の症状が緩和されることも期待できます。また、長期的にはL-システインを摂取することにより、飲酒時に人体がアセトアルデヒドに晒される機会が減るため、食道がんや胃がんになるリスクが低くなるかもしれません。

まとめ

二日酔いに対するナイアシンアミドとL-システインの効果を考察しました。これら二つのサプリメントの効果をまとめると以下のようになります。

  • 二日酔いの症状はアセトアルデヒドの毒性とセロトニンの不足に起因する。
  • ナイアシンアミドを摂取してADHとALDHの働きを活性化させつつ、体内で作られるナイアシンの量を減らし、トリプトファンからセロトニンを作るルートを確保する。
  • L-システインを摂取してアセトアルデヒドを無毒化しつつ、体内で作られるナイアシンの量を減らし、トリプトファンからセロトニンを作るルートを確保する。

酒は程々が一番ですが、どうしても多く飲んでしまう時もあると思います。そんな時にはサプリメントを活用して二日酔いを防止できたら良いですね。なお、筆者の独自調査が含まれますので情報のご活用の際はご自身でよく考えて判断いただくか、かかりつけ医へのご相談をお願いします。

ご参考になれば幸いです。

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