法人や個人事業主にとって、日々の経費管理や資金繰りは「事業を継続させるための要」です。
その中で注目されているのが 楽天ビジネスカード。
楽天グループならではの利便性に加え、資金繰りの改善や経理効率化といった効果が期待できます。
特にマイクロ法人や不動産賃貸業を営む法人にとって、導入のハードルが低く、事業との相性が非常に良いのが特徴です。
本記事では、楽天ビジネスカードと楽天プレミアムカードを併用するメリットを詳しく解説します。
楽天ビジネスカードの基本情報
楽天ビジネスカードは、法人や個人事業主のために設計された法人専用クレジットカードです。
楽天プレミアムカードの追加カードとして発行され、年会費はわずか2,200円(税込)。
ETCカードを複数発行でき、法人名義の口座を引き落とし口座として設定可能です。
- 年会費:2,200円(税込み)
- 利用可能額:最高300万円(楽天プレミアムカードとの合算)
- 支払い口座:法人名義の預金口座を指定可能
- 国際ブランド:Visaのみ(タッチ決済対応)
- ポイント還元:100円につき1ポイント(基本)
- ETCカード:複数枚発行可能。1枚目年会費無料、2枚目以降は1枚につき約550円(税込)
- 付帯サービス:Visaビジネスオファー利用可
- 申し込み条件:20歳以上で安定した収入のある法人代表者または個人事業主。楽天プレミアムカードの保有が必要(同時申込可)
- 支払い方法:1回払いのみ(分割・リボ不可)
楽天プレミアムカードの基本情報
- 年会費:11,000円(税込み)
- 利用可能枠:最高300万円まで(審査による)
- ポイント還元率:通常1%(100円で1ポイント)、楽天市場利用でSPUによりさらにアップ
- 国際ブランド:Visa、Mastercard、JCB、American Express
- 付帯機能:楽天Edy、楽天ポイントカード機能
- 付帯カード:ETCカード(年会費無料)、家族カード(年会費550円税込)
- 付帯保険:
- 海外旅行傷害保険(最高5,000万円)
- 国内旅行傷害保険(最高5,000万円)
- 動産総合保険(購入品補償、年間最高300万円)
- カード盗難保険
- 付帯サービス:
- 国内外の空港ラウンジ利用可
- プライオリティ・パス無料登録(2025年1月以降は年間5回まで無料利用)
- 選べる優待コース(楽天市場/トラベル/エンタメから選択、ポイント+1倍)
- 誕生日月特典(楽天市場/ブックスでポイント+1倍)
- セキュリティ・安心関連:
- ネット不正安心制度
- 商品未着あんしん制度
- カード利用お知らせメール
マイクロ法人運営で使いやすい理由
個人カードからの自然なステップアップ
筆者自身の体験を振り返ると、まず最初に楽天プレミアムカードを作成し、日常生活の支払いを楽天経済圏で統一することで、ポイント還元やサービスの恩恵を最大限に活用できる環境を整えました。
その後、不動産賃貸経営を事業承継し、業務用の支払いを管理する必要性が高まったタイミングで、楽天ビジネスカードを追加で発行しました。
この流れを踏むことで、法人の経費や支払いをひとつのカードでまとめられるようになり、個人のお金の流れと法人の支出を明確に分けて管理することが可能になりました。
ハードルが低く作りやすい
一般的に、まだ個人としてのクレジットカード実績が十分でない段階でマイクロ法人を設立し、さらに法人カードを作るのは決して簡単なことではありません。
金融機関によっては、法人の信用情報や代表者個人の与信状況を厳しく確認されるケースもあり、カード発行までに時間や手間がかかることも少なくありません。
しかし楽天ビジネスカードは、既に楽天プレミアムカードを持っている個人であれば、セットでスムーズに発行できる仕組みになっています。
そのため、法人カードを初めて作る場合でも心理的・手続き上のハードルが非常に低く、手軽に導入できる点が大きな魅力です。
さらに、楽天経済圏に慣れていれば、ポイント還元や支払い管理の利便性も高く、法人運営を始めたばかりの方にとって安心して使える選択肢となります。
経費をまとめて管理できる利便性
すべての法人支払いを楽天ビジネスカードに集約することで、経費処理がシンプルになります。
明細はオンラインで管理でき、マネーフォワードクラウド会計等のクラウド会計ソフトと連携しておくことで、会計処理や経理の効率化に直結します。
資金繰り改善につながる決済サイクル
楽天ビジネスカードを利用すると、カードで支払った日から実際に口座から引き落とされるまでに一定の猶予期間があります。
この決済サイクルを上手に活用することで、売上の入金タイミングと支払いのタイミングを柔軟に調整できるため、短期的な資金不足のリスクを大幅に減らすことが可能です。
特に事業初期では、手元資金が限られている状況が多く、現金で支払うよりもカード決済を利用することでキャッシュフローに余裕が生まれ、突発的な出費や運転資金の不足にも対応しやすくなります。
さらに、カードの利用履歴が明確に記録されるため、経費管理や会計処理の効率化にもつながり、資金管理全体を強化する手段としても非常に有効です。
事業運営における「お金の流れ」を安定させるために、楽天ビジネスカードは欠かせない存在といえます。
不動産賃貸系マイクロ法人との相性が抜群
楽天ビジネスカードは、不動産賃貸法人と非常に相性が良いと言えます。
例えば以下のような支払いに活用可能です。
- 自動車保険
- 通信事業者への支払い
- 修繕費(特に高額な修繕費をカードで決済できる点は大きな強み)
- ETC料金
- 自動車修理費用
- 備品・消耗品の購入
特に大きな出費となる修繕費をクレジットカードで支払えるのは、資金繰りの柔軟性を高めるうえで大きなメリットです。
法人利用でも楽天ポイントが貯まる
楽天ビジネスカードを使えば、法人の経費支払いでも楽天ポイントが貯まります。
楽天市場での備品購入や楽天トラベルでの出張手配など、普段の事業活動に直結する支払いがそのままポイント還元につながるのは魅力です。
貯まったポイントは楽天グループのサービス利用に充てられるため、実質的なコスト削減に役立ちます。
利用限度額の大きさと多様な支払いニーズへの対応:楽天プレミアムカードとの一体化による注意点も
楽天ビジネスカードは、楽天プレミアムカードと利用枠が合算される仕組みとなっています。
そのため、通常の個人用クレジットカードでは難しい大口の仕入れや設備投資、修繕費用なども、法人カードでまとめて支払うことが可能です。
特に法人経営では、少額ずつの支払いを複数回に分けるよりも、まとめて支払った方が会計処理や資金繰りの管理が簡単になるというメリットがあります。
ただし注意すべき点として、楽天ビジネスカードの利用可能枠は楽天プレミアムカードと一体化しているため、両カードで合計最高300万円の枠を共有する形になります。
個人利用と法人利用を同時に行う場合、うっかり枠を超えてしまうリスクがあるため、あらかじめ支払い計画を立てて利用状況を把握しておくことが重要です。
特に法人の運転資金や資金繰りの観点からは、枠を無駄なく活用しつつ、キャッシュフローに余裕を持たせることが、安定した法人運営には欠かせません。
まとめ:マイクロ法人・不動産賃貸法人に最適な法人カード
楽天ビジネスカードは、
- 経費管理の効率化
- 資金繰り改善
- 楽天ポイント還元によるコスト削減
- マイクロ法人でも導入しやすい審査のハードル
- 不動産賃貸系法人との高い相性
といった特徴を備えた法人カードです。
特に、設立したばかりのマイクロ法人や不動産賃貸法人にとっては、経費管理とキャッシュフロー改善を同時に実現できる心強い一枚になるでしょう。
以上、ご参考になれば嬉しいです。
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